写真日記帖 トップ > 第2期 日々の彩り[山田マチさん]

2010年01月28日
私の狭い部屋をさらに狭くしている
四角い大きな箱。
桜の木でできた着物箪笥です。
着物を着るようになったきっかけは、
祖父トモキチの葬儀でした。
天寿をまっとうしたトモキチの訃報を聞き実家に帰り、
さて喪服はどうしたものかと思っていると、
母が「あるよ」と。
そこで出されたのは、
山田家の紋の入った黒無地の着物。
長女である私のため、勝手にあつらえてあったのです。
え~っ、と言いながらも、
せっかく作ったんだから、と
着付けをしてもらって、いざ、葬儀へ。
喪主は父で、私はそのアシストのような立場。
爆笑するトモキチの遺影を前に、
式はなごやかに進みます。
着物姿で慌ただしく動き回る私に、
いろいろな人が声を掛けてきました。
知っている従兄弟から、
全然知らない遠い親戚だと思われる人まで、
「アンタ着物似合うねー」と。
身長150cmちょっと。
ぽっちゃり。
凹凸のない体と顔。
ザ・日本の昔の女、である私に、
着物はすーっと馴染んだのです。
「こりゃしめた」と、
それから着るようになりました。
しゃれたハイカラなドレスは似合わずとも、
着物だったらなんとかなる、かも。
普段着るのはこんな感じ。
「昭和のお母さん」と「町娘」の中間くらいが理想です。
着物は、アンティークといえば聞こえはいいが、
ただの古着、ともに500円ナリ。
背が低くてちんちくりんだからこそ、
サイズの小さなアンティーク着物も着られます。
ちんちくりんが役立つ時が来るなんて、
思ってもみませんでしたよ。
古くさい体型でお悩みの方も、
そうでない方も。
着物は、不思議なことに、
日本人全員に似合うんですよね。
おためしあれ。